地域に根ざした学校をめざして


 

学校長より

本校のホームページにアクセスいただきまして,誠にありがとうございます。

 

  伊具高校は宮城県最南端の伊具郡丸森町に位置しています。丸森町は南西部を福島県と隣接しており,北部を阿武隈川が貫流し,その流域と支流河川の流域一帯が平坦地を形成しているものの,北西部は阿武隈山地で囲まれた盆地状の町です。

  本校は大正9年に地域産業の養蚕業の指導機関並びに後継者養成を目的に,伊具郡立伊具農蚕学校として開校しました。その後,幾多の紆余曲折を経て昭和38年に宮城県伊具高等学校と校名を変更しました。学科は農業科,商業科,生活科の3学科となり,創立から連綿と受け継がれてきた「農蚕」の文字が消えました。平成11年より総合学科に学科改編し,現在は,農学(農業)・機械・情報(商業)・福祉(家庭)の4系列を設置し,専門学科に劣らない教育課程を展開しています。

  今年度は63名の新入生を迎え,新型コロナウイルス感染症予防対策を徹底し,4月8日に始業式と入学式を挙行し,新たにスタートいたしました。校訓「質実剛健」・「穏健着実」のもと,「地域社会の将来を託すにふさわしい,『生きる智恵』にあふれた人材の育成」を教育目標に掲げて教育活動に取り組んでいます。

  昨年10月には令和元年東日本台風(台風19号)の災害により,本校農場は大きな被害を受けました。しかし,生徒・教職員は全員無事であったことは何よりのことでした。いつまたどこで災害が発生しても自分の命を守る行動が一番大切であることを認識させられました。また,昨年度は一般社団法人YOMOYAMA COMPANY様と丸森町,本校の民官学の連携事業として「伊具高校まちづくりゼミ」に取り組むことができました。町の抱える課題に対し,高校生がワークショップやフィールドワークに取り組み,解決案を提案する発表会を開催いたしました。その中でゼミ生3人が被災した町を桜で明るく元気にしたいという熱い気持ちで「桜プロジェクト」を企画し,関係者の御協力を頂戴して役場前に桜の苗木を植樹することができました。このような貴重な課題解決型の学習を通して,生徒一人ひとりがキャリアを積み上げております。又,本校では充実したインターンシップにも取り組み,最終的に生徒が希望進路を達成できるように教職員一同が「明るく,楽しく,前向きに」取り組んでいます。

  本校のほとんどの生徒は,地元丸森町と隣接する角田市出身であり,将来この地域の発展を担う人材として大いに期待されています。しかし,近年の少子高齢化の問題はここ丸森町・角田市においても大きな課題です。今後も生徒数の減少が予想され,地域社会に与える影響は大きいものです。しかし,このような厳しい状況においても,本校の4系列の特色ある授業を活かして,地域と連携した「魅力ある県立高校」を目指して,今後も地域関係機関の御理解と御支援をいただきながら,地域社会に貢献できる人材育成に努めて参ります。

  最後に,本年は創立百周年を迎え,11月6日に記念式典を挙行いたします。この丸森町になくてはならない学校として,同窓生の皆様や地域の方々をはじめ,多くの皆様の御理解と御支援をお願い申し上げます。

 

令和2年 4月          

校長  髙橋 光弘